カカオ農地の革新
2025-11-06 14:55:21

新潟発の革新技術、ベトナムのカカオ農地で実証実験開始

新潟発、ベトナムのカカオ農地で進行中の革新技術



新潟県長岡市に本社を構える日本ハイドロパウテック株式会社(NHP)は、株式会社ロッテやカントー大学などと提携し、ベトナムのカカオ農地での実証実験を本格的に開始しました。この共同研究の背景には、カカオ農地の環境問題や資源の有効活用といった重要な課題があります。

研究の流れと目的



2023年5月24日に始まった第一次共同研究では、加水分解技術を駆使してカカオポッドを処理し、肥沃度の改善が実証されました。この研究の結果として、2025年10月9日には第二次共同研究への調印式が行われました。

カカオ豆は多くの人々に親しまれる食品ですが、そのプロセスでは大量のカカオポッドが廃棄されてしまう問題があります。カカオポッドはカカオの実の全体重量の約80%を占めていますが、実際には利用されないまま農地に置かれている状況です。これが土壌の病原菌の繁殖を招き、最終的にはカカオの収量や農家の収入に深刻な影響を与える原因ともなっています。

技術の詳細と成果



第一次共同研究では、加水分解技術によりカカオポッドを粉砕し、土壌に散布しました。その結果、この処理がカカオ苗の成長を促進したことが確認され、土壌の質も改善されました。次なるステップでは、この加水分解されたカカオポッドの散布が、カカオ豆の収量にどう影響を与えるかを検証していく予定です。

この研究の目指すところは、カカオ農産地の環境問題を解決し、持続可能な資源循環型社会の実現です。特に、環境への配慮が求められる現代において、こうした技術革新は極めて重要です。

企業の取り組みと背景



NHPは、2014年に設立以来、加水分解技術を利用した食品の開発を行い、高い評価を受けています。この技術は、従来の方法に比べてはるかに短時間で分解が可能であり、化学薬品を一切使用しません。環境への負荷を減らしつつ、安全で高品質な食品を提供することが可能となっています。

ロッテとの提携により、NHPの技術はさらに広がりを見せています。ロッテは1964年からチョコレート事業を展開し、持続可能な取り組みを進めています。彼らの戦略には、カカオ農家との直接の関わりに基づく調達手法があり、これにより持続的な発展を目指します。

カントー大学との共同研究



カントー大学は、ベトナムの農業分野における教育と研究の中心的な役割を果たしている大学であり、多くの学生を保持しています。この大学との連携を通じて、最新の農業技術を導入し、地元農家への支援をさらに強化していく考えです。

まとめ



新潟から発信されるこの革新技術が、ベトナムのカカオ農業に与える影響は計り知れません。持続可能な開発目標に向け、企業間の連携がもたらす成果に期待が高まります。食の未来を支える技術の進歩は、今後も目が離せない注目ポイントとなるでしょう。


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