美容と健康を融合させた新フードプロダクト
新潟県中魚沼郡津南町に本社を置く津南醸造株式会社は、最近開催された「TORANOMON JUST RIGHT NEW FOOD」試食会で新しいフードプロダクトを発表しました。この試食会は「地球とカラダにちょうど良い新しいフード」をテーマに、多様な持続可能なフードが紹介される場となりました。
酒粕を使った新たな商品
津南醸造が提案するのは、発酵副産物である酒粕を活用した、2つの革新的フードプロダクトです。これらのプロダクトは、美容や健康に特化したもので、特に「日本酒アップサイクルプロジェクト」の一環として位置づけられています。プロジェクトの目標は、酒粕を廃棄物と見なすのではなく貴重な資源として再利用し、サステナブルな食品開発に貢献することです。
あま酒粕羊羹
一つ目は、あま酒粕羊羹です。新正堂による製造で、この羊羹は米麹甘酒と日本酒由来の酒粕を組み合わせた絶品です。上品な甘さ控えめの味付けにより、素材の持つ個性が際立つように仕上げられています。自然な発酵物のうま味が贅沢に感じられ、まろやかさが口の中に広がります。健康志向の方や甘いものが苦手な方にも試してほしい一品。
Soycleと酒粕のグリーンカレー
もう一つは、Soycleを使用した酒粕のグリーンカレーです。こちらは、Spice and Vegetable 夢民が提供し、上向きという大豆のアップサイクル素材と国産の青パパイヤを加えています。津南醸造の酒粕が深いコクを生み出し、植物性素材がメインとなることで、ヘルシーでありながらしっかりとした満足感を得ることができます。環境に配慮した食事を求める方にぴったりな選択肢です。
日本酒アップサイクルプロジェクトのビジョン
津南醸造は、「Brew for Future〜共生する未来を醸造する〜」という理念のもと、循環可能な食料生産システムの構築を目指しています。最近、酒粕に含まれる健康成分が再評価され、美容や免疫、腸内環境への良い影響が期待されています。これにより、食品、化粧品、肥料、さらにはナノ粒子素材など、酒粕の多岐にわたる活用が進められています。
地域に根ざした酒造り
津南醸造は、新潟県の豪雪地帯という特異な環境において、地元産の酒米を使用し、日本酒を内外に供給しています。醸造に必要な水は、標高2000メートルを超える山々から湧き出る天然水です。これにより、美味しさだけでなく、地域の自然と共生した酒造りが実現されています。
2025年には、醸造技術が競われる「越後流酒造技術選手権大会」で新潟県知事賞を受賞するなど、その技術は高く評価されています。
津南醸造のフードプロダクトは、これからの食生活に新たな選択肢を提供し、地域や地球に貢献する取り組みとして注目されています。