高機能抗菌技術「KENIFINE™」のボウフラ抑制効果
高秋化学が株式会社神戸製鋼所からライセンスを取得し、推進している高機能抗菌めっき技術「KENIFINE™」。この技術が蚊の幼虫であるボウフラの繁殖を抑制する効果を持つことが、第三者試験機関の結果によって確認されました。特に、地球温暖化が進む現代において、蚊の生息域が拡大していることから、その重要性は増しています。「KENIFINE™」は、マラリアやデング熱などの感染症の媒介となる蚊の発生を防ぐ手段として期待されています。
ボウフラ抑制に効果的な試験結果
今回の実験は、株式会社食環境衛生研究所で行われ、試験期間は2024年8月9日から30日までの21日間でした。試験には、ケニファイン抗菌めっきプレートを用い、ヒトスジシマカの卵200個を使ってその効果を確認しました。実験の詳細は以下の通りです。
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試験設計: 合成性ケージとガラスビーカーを使用し、対照区と試験区に分けました。
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試験方法: 各区にイオン交換水を注ぎ、抗菌プレートを配置。ボウフラの成長状況を日々観察しました。
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実験結果: 対照区では10日目から蚊の羽化が始まり、21日目には約20%が成虫となりました。一方、試験区では、17日目に全ボウフラが死亡し、蚊の発生を完全に防ぐ結果となりました。
KENIFINE™の特長とその応用
「KENIFINE™」技術は、従来の抗菌塗装やステンレスに比べ、10倍以上の減菌スピードを誇ります。そのため、長期間にわたって抗菌効果が持続し、様々な用途での活用が期待されます。特に、食品業界や医療分野、さらには台所用品などの一般消費財において、抗菌プレートなどの製品として幅広く使用されています。
- - 期待される効果: ボウフラの繁殖を防ぐことは、マラリアやデング熱といった蚊媒介性疾患の予防につながります。
- - 社会への貢献: 地球の環境問題や公衆衛生課題に対し、持続可能な技術でアプローチするこの技術の可能性は、今後の展望に希望をもたらします。
今後の展望
高秋化学は、気候変動に伴う問題に取り組むため、国内外の関連機関やNGOとの連携を強化していく方針です。実証試験とデータ整理を進め、「KENIFINE™」の更なる改良と市場展開を目指します。将来的には、この技術がより多くの地域で活用され、感染症の予防に貢献できることを目指しています。
共同研究の募集
私たちは、蚊の防止だけでなく、水回りのヌメリ防止などのコラボレーションに興味を持つ企業を歓迎します。共同研究や開発を通じて、地域社会に貢献できるアイデアを持っている皆様のご連絡をお待ちしております。
お問い合わせ先
この技術がもたらす未来の可能性に期待しつつ、私たちの取り組みを継続して行ってまいります。