新潟発!きものブレインがエコサートNOP認証を取得したシルクの魅力
新潟県十日町市に拠点を置く株式会社きものブレインが、画期的な成果を遂げました。約10年にわたる研究の成果として、自社で開発した無菌養蚕技術を用い、エコサートによるNOP(National Organic Program)認証を世界で初めて取得したシルクの生産に成功したのです。これは、持続可能なシルク産業の新たなステップを象徴しています。
NOP認証取得の背景
NOP認証は、アメリカ農務省が定める有機認証プログラムです。この認証を得るためには、厳しい基準を満たさなければなりません。きものブレインでは、養蚕プロジェクトに対して約2年間の入念な準備を行い、養蚕の専門家や桑葉生産者とともに協力してきました。そして2025年2月に見事に認証を獲得したのです。
この新たな認証は、養蚕にとって初めての事例であり、今後の産業に大きな影響を与えることが期待されます。
無菌養蚕技術の利点
無菌養蚕技術は、2015年から先駆的に取り組まれ、現在では年間3.5トンものシルクを生産しています。この技術により、蚕が病気になるリスクや、季節による生産の制約を解消し、安全で安定的なシルクの生産が可能になりました。
また、無菌養蚕で生産されたシルクは、化粧品や医薬品の原材料として幅広く使用されており、高い市場価値を持っています。きものブレインが展開するスキンケアブランド「Itoguchi(イトグチ)」では、無菌養蚕技術を活かした「シルク仕込みスキンケアシリーズ」も人気です。この商品は、コスモスナチュラル認証を取得しており、安全性と効果が保証されています。
サステナビリティへの取り組み
きものブレインは、NOP認証を活用して高品質でサステナブルなオーガニックシルク原料の生産にも力を入れています。今後も、環境に配慮した持続可能な商品開発に注力し、社会全体が持続可能な未来に向けて行動を起こす一助となるべく努力を続けます。
エコサートについて
エコサート(ECOCERT)は、フランスを本拠地とする国際的な有機認証機関です。農業、農産食品、化粧品、テキスタイルなどの分野で認証を行い、現在では130を超える国々で活動しています。エコサートは、厳格な環境および社会的基準を基に認証を行い、持続可能な社会への移行に貢献しています。
まとめ
株式会社きものブレインが達成したNOP認証は、地域の技術力が世界的に評価された証です。この成功を通じて、新潟が魅力的なシルク産地であることを再認識し、持続可能な未来に向けた新しい挑戦に期待が寄せられています。環境を大切にしながら、豊かさと喜びを届けるため、これからもきものブレインの活動に注目していきたいですね。