最低賃金引き上げに対する期待と不安～バリューファースト調査結果より～

概要

デジタルマーケティングのバリューファーストが運営する「ゼニエモン」は、20代以上の男女400名を対象に最低賃金の引き上げに関するアンケートを実施した。調査期間は2025年8月7日から21日までで、クラウドワークスに登録している人々の意見を集めた。

調査結果

結果として、回答者の81.5％が最低賃金の引き上げが示されたことを知っており、これに対する賛成は8割を超えた。しかし、一方で反対意見も2割あり、賛成派と反対派の意見の違いが浮き彫りとなった。
この賛成派が多い理由の一つとして、賃金が上がることへの期待があるが、反対意見も無視できない。反対派は物価の上昇や中小企業への影響を心配している。実際、物価上昇の懸念は53.0％と最も多く、中小企業の経営悪化や雇用の減少を懸念する声も寄せられている。

賛成と反対の理由

賛成者は、生活水準の向上や消費の促進を期待している一方で、反対派は「人件費の上昇により物価が上がる」との見解が多かった。また、賃金上昇によって雇用の安定が逆に損なわれる可能性も考慮された。この結果から、最低賃金引き上げの影響が個々人の生活にどう作用するのかは、慎重に考察する必要がある。

賃金引き上げの有効性と今後の行動

さらに興味深いのは、賃金引き上げに賛成する人のうち、60.5％が「生活費の不足を十分補える」とは感じていないという点だ。わずか1.25％の人が「十分に補える」と回答したのに対し、244名は「変わらない」とし、賃金の引き上げが生活に与えるインパクトには限定的なものと感じられている。

働き方の変化

ともあれ、最低賃金引き上げを契機に今後の働き方に対する意識は変化している。回答者の62％は副業を考えているという結果が示され、収入源の多様化が求められていることが分かる。「副業をして収入が増えた」というポジティブな意見がある一方で、「正社員としての責任を減らしたい」とのネガティブな意見も見られた。

今後の対策

以上の調査結果を受けて、政府は最低賃金引き上げのほか、物価高騰に対応するためのさまざまな手段を検討する必要がある。減税や社会保険料の見直しなどの政策が特に求められている。

まとめ

最低賃金引き上げに対する賛否が分かれる現状では、賃上げが私たちの生活にどのように影響を及ぼすのか、慎重な分析が求められます。また、これを契機に働き方についての新たな視点を持つことで、より良いライフスタイルを築ける可能性があります。ゼニエモンでは今回のアンケート結果を更に詳細にまとめています。興味のある方は是非ご覧ください。