新潟県南魚沼市に本社を構える八海醸造株式会社が、フランス人ソムリエのダヴィッド・ビロー氏とブランドアンバサダー契約を結び、本格的に日本酒をヨーロッパ市場に展開していく取り組みを発表しました。八海醸造は「SAKEを世界飲料に」というビジョンを掲げており、特にフランス市場での浸透を目指しています。
ダヴィッド・ビロー氏は、フランスの高級ホテル「マンダリンオリエンタルパリ」や「ホテルクリヨン」でシェフソムリエとしての経験を積み、国内外で高い評価を受けている著名なソムリエです。彼は2013年にヨーロッパ最優秀ソムリエコンクールで第2位、さらに2016年には世界最優秀ソムリエコンクールでも第2位という成績を収めています。また、MOF(フランス国家最優秀職人賞)を取得した実績もあり、彼が日本酒に深く精通していることから、フランス国内では日本酒の専門家として人気を誇っています。
2月21日、ビロー氏は初めて八海醸造を訪れ、蔵人からの酒づくりの説明を受けながら、日本の蔵や雪国、魚沼の魅力を体感しました。彼は「魚沼の里」を見学し、長期熟成された「純米大吟醸 八海山 雪室貯蔵三年」や、雪中貯蔵庫での酒の保管方法に関心を示しました。蔵内の雰囲気や蔵人たちの情熱に深い感銘を受け、「山、雪、水、まさにこの落ち着いた魚沼の雰囲気と静寂さ」に触れ、その環境が八海山の酒に与える影響を感じ取ったと語っています。
特にビロー氏は、「八海山の酒を初めて飲んだとき、驚いたのはそのテクスチャーでした。味わいが丸みを帯びていて、食中酒としての飲みやすさを実感しました。それぞれの製品にはしっかりとした個性があり、力強さや土地との繋がり、雪室といったストーリー性にも魅力があります」と評価。フランスの人々にもこの八海山の素晴らしさを伝えることに意欲を燃やしています。
今後、八海醸造はビロー氏とともにフランスを拠点にヨーロッパでの認知度向上を図り、市場拡大を目指していく方針です。そして、「SAKEを世界飲料に」するために、今後も真摯に取り組んでいくことでしょう。
八海醸造が築く新たな国際的な関係性は、日本酒の素晴らしさを多くの人々に知ってもらうきっかけとなることでしょう。今後の展開に目が離せません。
関連リンク:
八海醸造株式会社
魚沼の里