津南醸造が発酵文化の未来を語る
新潟県津南町を拠点に酒造りを行う津南醸造株式会社が、7月10日に東京のSustainable Food Museumで開催された「Sustainable Food Showcase vol.7」に参加しました。このイベントは、「伝統×先端技術で語る“発酵×食”の可能性」をテーマにしており、津南醸造の代表取締役である鈴木健吾氏がパネルディスカッションに登壇しました。
このパネルでは、津南醸造が長い歴史の中で形成した豪雪地・津南ならではの発酵文化の意義について語られました。「地球環境や地域に良いだけでは事業として永続することは難しく、顧客にとっての具体的な価値を伝えることが重要」と鈴木氏は強調し、持続可能性と顧客メリットの両立の重要性を参加者に訴えました。この発言は、現在の食文化の発展に向けた強いメッセージとして受け取られました。
会場では、津南醸造の特製である酒粕ジェラートや「GO GRANDCLASS 魚沼コシヒカリ Edition」の試飲も行われました。この日本酒は、雪国津南の厳しい自然と伝統技術から生まれた逸品であり、Kura Master 2024で金賞を受賞したこともあり、参加者から高い評価を受けました。また、酒粕パウンドケーキの提供もあり、こちらも好評でした。
さらに、他にも様々なフードテック関連のアイテムが会場に並んでいました。藻類由来の旨味が特長のAlgaleXのフライドポテト「うま藻味」や、フードロス削減を目指すCRUST JAPANのクラフトビール「CRUST BREAKINGBREAD ALE」など、多彩なアイテムが参加者の注目を集めました。
津南醸造は、今後も「発酵」「サステナビリティ」「先端技術」を掛け合わせて、新たな食文化を提案し続ける意向を示しています。「ロンジェビティ(長寿)」技術の社会実装を目指し、日本酒を起点にした新しい形の食文化を構築する挑戦が期待されます。
イベント概要
- - イベント名: Sustainable Food Showcase vol.7
- - テーマ: 伝統×先端技術で語る“発酵×食”の可能性
- - 日時: 2025年7月10日(木)18:00~20:30
- - 会場: Sustainable Food Museum(東京都港区西新橋1丁目17-8)
登壇者
- - 高田 大地氏(株式会社AlgaleX)
- - 鈴木 健吾(津南醸造株式会社)
- - 杉浦 茂樹氏(CRUST JAPAN株式会社)
津南醸造について
津南醸造株式会社は、新潟県中魚沼郡津南町に本社を置く日本酒生産の酒蔵であり、自然との共生を重視した酒造りが特徴です。地元の米を使用し、温暖な地域の特性を生かした独自の醸造方法が評価されています。「Brew for Future〜共生する未来を醸造する〜」をコンセプトに掲げ、地域の文化と伝統を守りながら革新を進めています。2025年には、越後流酒造技術選手権大会で新潟県知事賞を受賞するなど、その実力は広く認められています。
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