新潟県津南町に位置する津南醸造は、豪雪の自然環境を活かした酒造りを行う蔵元です。ここでは、伝統技術を守りつつも、革新的な挑戦も行っています。その代表的なプロジェクトが、純米大吟醸『GO LUNAR』の開発。これが何を意味するのか、詳しく見ていきましょう。
宇宙での酒造りを目指して
津南醸造は、宇宙での食文化の未来を開拓するために、発酵技術の研究を進めています。このプロジェクトは、津南醸造の代表取締役、鈴木健吾が微細藻類や発酵技術の研究者としての経験から生まれました。空間の大きさに関わらず持続的な食文化を確立するためには、発酵技術が大変重要です。これは、宇宙環境でも適用可能な技術であるからです。
鈴木氏は、宇宙キャスター®である榎本麗美氏と出会い、彼女の宇宙に関する知識と発酵技術について話し合いを重ねました。彼らの対話は、発酵と宇宙の関わりを深く探求する契機となり、このプロジェクトのスタートにつながったのです。
特徴ある『GO LUNAR』
『GO LUNAR』の醸造にあたっては、津南町の特色である魚沼産コシヒカリを使用しています。酒米ではなく、地元の特産品であるコシヒカリを用いることで、豊かで透明感のある味わいが生まれました。これに加え、ユーグレナという微細藻類を活用した発酵技術により、低温で丁寧に発酵させることによって、華やかな吟醸香が作り出されます。
さらに、ワイン樽に熟成させたその味わいは、芳醇さをもたらし、日本酒の新たな可能性を追求するものです。『GO LUNAR』は、宇宙での酒造りを見越して作られた革新的なお酒であり、その特別な一杯をぜひ味わってほしいと思います。
未来の酒蔵は宇宙に
津南醸造の目標は、2040年までに月面に酒蔵を設けることです。このビジョンを実現するために、メタバースを活用し、仮想的な酒蔵『月面酒蔵 ~Lunar Brewery~』を構築しました。これにより、宇宙環境での酒造りに向けた様々な可能性を探究しています。
今回の『GO LUNAR』の開発は、この壮大なプロジェクトへの第一歩です。支援をお願いするのは、酒造りを通じて未来の可能性を広げたいという強い思いからです。クラウドファンディングプラットフォームであるCAMPFIREにおいて、限定的に販売を行うことにしています。もちろん、皆様のサポートがなければこの夢は進展しません。
共同発起人からのメッセージ
共同発起人の榎本麗美氏からは、宇宙での生活を現実的な選択肢として考える必要性が語られています。2040年代には月に居住者が増えるとされ、持続可能な生活環境の確立は必須です。地球で重要とされる微生物の力は、宇宙でも必要になるでしょう。
「もし、月に行ったときに、地球を見ながら日本酒を楽しむことができたらどれほど素晴らしいでしょうか?この『GO LUNAR』が、そのための一歩になれることを願っています。」と希望を込めて榎本氏は言います。
最後に
『GO LUNAR』という特別な純米大吟醸は、津南醸造の新たな挑戦そして未来への道しるべです。この一杯が宇宙漂流の夢につながるよう、ぜひ皆様の支援をお願い申し上げます。皆様の応援で、宇宙での新たな酒文化の誕生を共に見届けましょう。