愛知県名古屋市で脱炭素・レジリエンスを実現するローソンの新店舗オープン

愛知県名古屋市で新たに開店する「ローソン中川野田二丁目店」

2023年12月1日、名古屋市に位置する「ローソン中川野田二丁目店」がリニューアルオープンします。この新店舗は、株式会社アイシン、MCリテールエナジー株式会社、中部電力株式会社、中部電力ミライズ株式会社、株式会社ローソンの5社の共同プロジェクトとして、脱炭素とレジリエンスを実現するための実証店舗として開店します。

脱炭素とレジリエンスの実現に向けた取り組み

このプロジェクトでは、再生可能エネルギーを最大限に利用し、店舗のCO₂排出量を削減することを目指しています。具体的には屋根や窓枠に設置された複数の太陽光発電設備を活用し、発電した電力を店舗内で使用します。余剰電力は駐車場の蓄電池に貯蔵され、夜間に利用されることで、効率的な電力利用が可能になります。

さらに、店内の冷蔵・冷凍ショーケースには新しい扉が設置され、消費電力量の削減にも注力しています。本店舗では、再生可能エネルギーによって年間消費電力量の約14%を賄う計画であり、省エネとCO₂排出量の削減を同時に目指しています。

災害時の対応力強化

自然災害が発生して停電が起きた際にも、この店舗は対応できるよう工夫されています。蓄電池に貯めた電力は、POSレジや店内照明、一部の設備に供給され、社会インフラとして機能を維持することが求められます。災害時のレジリエンス強化は、地域社会への大きな貢献となるでしょう。

先進的な太陽光発電技術の導入

今回のプロジェクトで特に注目すべきは、アイシンが提供する「ペロブスカイト太陽電池」の採用です。これは従来のシリコン型太陽電池よりも軽量で柔軟性があり、設置場所を選ばない特性を持っています。この新しい技術が実店舗でどのように機能するのか、その成果が期待されています。

電力の需給調整について

MCリテールエナジーは、店舗に設置した蓄電池を活用して、需給調整市場でデマンドレスポンス（DR）を実施します。これは、天候によって変動する再生エネルギーの特性を利用し、需要家が電気の使用を工夫する仕組みです。蓄電池の充放電は遠隔で高精度に制御され、店舗の従業員は機器操作を行うことなく、電力の需給バランスを調整することができます。

まとめ

愛知県名古屋市にオープンする「ローソン中川野田二丁目店」は、脱炭素と災害時対応を目指す先進的な取り組みの実証店舗として注目されています。再生可能エネルギーを活用し、環境負荷を減らしつつ地域社会へのレジリエンスを強化する試みは、今後の店舗運営の新しいモデルとなるでしょう。地域に根付いた持続可能な社会を実現するために、この新たな店舗の取り組みに期待が寄せられています。