香気成分分析の進展
2025-02-18 11:04:20

津南醸造が最先端センサーを活用した日本酒香気分析の成果

津南醸造が最先端技術を活用した日本酒香気成分分析



新潟県中魚沼郡津南町に本社を構える津南醸造株式会社が、宮城県仙台市のボールウェーブ株式会社と研究を進めました。特に、ボールウェーブが開発した高感度センサー「Sylph」を使用した香気成分の分析が注目を集めています。

香気成分分析の背景



日本酒はその風味を大きく香りによって左右されます。津南醸造は、製造過程における香気成分の変化を科学的に捉えるため、進化したセンサー技術に着目。具体的には、日本酒のもろみが発酵する過程での香気成分の変動を定量的に把握し、製品評価や品質管理に役立てようとしているのです。

Sylphによる高精度な解析



Sylphは、表面弾性波(SAW)技術を通じて揮発性成分の微細な変化を迅速に測定できるセンサーです。この分析では、もろみの発酵段階や、同社の「郷(GO)」シリーズに含まれる香気成分を中心に、主要成分を測定しました。これにより、製品毎の特性を明確にし、香りの変動を科学的に確認することが可能になりました。

例えば、「GO GRANDCLASS 魚沼コシヒカリEdition」では、酢酸エチルやエタノール、酢酸イソアミル、イソプロピルアルコール、カプロン酸エチルなどの香気成分が注目され、これらの成分の動態に関する知見が深まりました。

日本酒の未来とAI技術



津南醸造は、生成AIを活用した「スマート醸造」にも取り組んでおり、今回の分析結果をもとにAIと人の感性を結びつける研究を進めています。具体的には、香りや味わいを設計するために、分析データを活用することで、新たな日本酒の品質改善や開発への展望が開けるとのことです。

津南醸造代表の鈴木健吾氏は、「伝統の技術と最先端の科学を融合させることで、日本酒の新しい可能性を追求していきたい」と述べています。

ボールウェーブとの連携



ボールウェーブ株式会社の赤尾社長も、「津南醸造とのこのプロジェクトを通じて、科学が日本酒の品質管理に与える影響を実証できた」と高く評価しています。両社の連携により、今後さらなる革新が期待されています。

まとめ



津南醸造の取り組みは、伝統的な日本酒製造に新しい科学のフィルターを通すことによって、より高品質で多様性に富んだ日本酒を生み出すことにつながるでしょう。先端技術と日本の酒文化が重なり合う瞬間に、私たち消費者も期待を寄せていきたいものです。


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