新潟市と田原本町が手を組む保育士育成プロジェクトが始動

新潟市と田原本町の連携による保育士育成の取り組み

地域の保育士不足を解消し、未来を支える人材育成が新潟市と奈良県田原本町の連携によって本格的に始まりました。このプロジェクトを主導するのは、保育業界に特化した人材支援を行うキャリアフィールド株式会社です。

保育士の人材課題を根本から解決

これまでの採用活動は「潜在保育士を掘り起こす」という対症療法的なアプローチが主流でしたが、保育士不足の問題の核心には「魅力的な職業としての認知度が低い」という課題があります。キャリアフィールドの代表、都築裕一氏は、「採用の強化や待遇改善だけではこの問題を解決できない」と警鐘を鳴らしています。新たな「入口」を作り、若者に保育士という職業が魅力的であることを伝えることが求められています。

独自の地域循環型モデル

新潟市と田原本町が提案する「地域循環型モデル」は、高校生や他業種で働く社会人に向けた保育士への導線をデザインし、実践的なキャリア教育支援を行うものです。具体的には、以下の2つのモデルが展開されます。

日置市モデル

保育士養成校が存在しない地域における官民連携によるモデルです。ここでは、自治体と保育施設がそれぞれの役割を果たし、狩猟的な採用から育成型採用への移行を図ります。

新潟市モデル

保育士養成校を含む産学官連携モデルです。こちらでは、高校生向けのキャリア教育を通じて保育士への導線を明確にし、職業体験を提供することで、未来の担い手を育成します。

このような取り組みは短期間で結果を出すものではありませんが、地域の未来に対する責任感を持つ行政と、20年以上の経験を持つ人材プロが手を取り合うことで、確かな成果を目指していきます。