新潟市で「つながり」を深めるイベント
10月11日、新潟市のNOCプラザ新潟卸センターにて「ひきこもりVOICE STATION全国キャラバン」が開催されました。このイベントは、ひきこもり経験者や支援者の声を通じて、社会におけるひきこもりへの理解を深めることを目的としています。参加者は会場とオンラインで一体となり、133名が集まりました。
このキャラバンは、厚生労働省主催、文部科学省後援のもと、全国6県で行われる一連のプロジェクトの一環であり、ひきこもりを体験している人々やその家族、支援機関が連携し、理解を広げていくことが目指されています。
キャラバンの内容
新潟市の会場では、NPO法人新潟ねっとの代表である村山賢さんがアンバサダーとして参加。パネルディスカッションには、ひきこもり経験者の安田翔馬さんや「親の会」世話人の永井磨澄さんが登壇しました。彼らは自己の体験を通じて「渦中にいた頃」、「家族」、「つながるタイミング」、「今見えているもの」に関するお話を共有しました。
永井さんは息子の不登校を経て、親の会に参加。支援が不足していた場合にも周囲とのつながりを重視し、地域の支援を受けることの重要性を語りました。一方、安田さんは大学での就職活動がうまくいかず、無気力な日々を送る中で、オンラインゲームを通じてつながりを実感し、社会復帰の意欲を燃やすようになったといいます。彼はフィードバックを受けながら、人との関係性が自分自身のメンタルに良い影響を与えたと述べました。
つながりを生むワークショップ
パネルディスカッションの後には、参加者全員がアイデア出しを行うワークショップが開催されました。このワークショップは、地域における支援につなげるための対話の場であり、参加者たちはひきこもりの当事者が抱えるニーズを理解し、それに応じた地域資源のアイデアを出し合いました。
一部のグループは、オンラインゲームのつながりを基に、バーチャル空間で役立てる仕組みを提案。また、新潟の地域特性を生かして農業と結びつく新たなマッチングシステムのアイデアも出されました。これらの提案は、地域の人々がともに支え合う社会を築くための貴重な指針となるでしょう。
未来への意識
将来的には、ひきこもりの問題解決に向けてさらなる取り組みが必要とされています。パルシステムが行うこのキャラバンは、ひきこもりに対する理解を目的とし、多様な立場の人々が声を上げ、地域での関わりを強化していくことが求められています。
新潟市でのキャラバンは、地域における新たな「つながり」を育む重要な場となり、今後の活動が期待されます。人と人とのつながりから生まれる支援の輪を広げ、より多くの人々が心地よくビジネスや生活ができるような地域社会の実現を目指していきます。