持続可能な農業の未来を探るシンポジウム「GAP JAPAN 2025」に約600名が参加

農業の未来を語るシンポジウム「GAP JAPAN 2025」が開催される

2025年11月14日、一般財団法人日本GAP協会によるシンポジウム「GAP JAPAN 2025」が開催されました。本シンポジウムは持続可能な農業をテーマに600名以上の参加者が集まり、さまざまな視点から農業の未来について議論しました。

オープニングではJGAPの現状を共有

シンポジウムは、荻野宏氏のJGAP/ASIAGAPについてのオープニング講演で幕を開けました。彼は、国際的な動向や持続可能性の重要性を強調し、今後の方向性がどのように展開されるべきかを示しました。このセッションでは、多くの参加者が今後の課題として認識すべき内容が伝えられました。

基調講演では新たな農業のビジョンが語られる

次に、中嶋康博氏が基調講演を行い、新たな食料・農業・農村基本計画の概念について語りました。彼はGAPが持つ役割や重要性を説き、日本農業の未来を形作るための具体的な視点を提供しました。中嶋氏の講演は、参加者にとって大変意義深いものであり、今後の農業政策やその実践においても模範となる内容が詰まっていました。

世界のサステナブル農業に関する講演も

さらに、世界のサステナブル農業をリードするSAI PlatformのJoe Iveson氏が、持続可能な農業を評価する国際的指標について講演を行いました。この講演では、農業サプライチェーンにおけるGAPの重要性についても触れられ、多くの参加者がその将来像に興味を持っていました。

生産者によるパネルトークが繰り広げられる

さらに、シンポジウムではパネルトークのセッションも設けられ、生産者たちが自身の経験を共有しました。各地でGAPを実践する五名の気鋭の経営者たちが登壇し、実際の現場からのリアルな経験を語りました。彼らは、農業の未来におけるGAPの意義や、その導入による経営戦略の進化について語り、参加者から共感や理解を得る場となりました。

GAP JAPAN アワード2025の表彰式

会議の一環として「GAP JAPANアワード2025」の受賞者表彰も行われました。受賞団体は各々の取り組みに対し評価され、記念講演が行われました。JAおおいたGAP研究会、株式会社農流研、株式会社光ファームの受賞者はそれぞれ地域農業に寄与する重要なプロジェクトを実施しており、他の参加者にも多くの刺激を与えてくれました。

懇親会でネットワーク形成を

シンポジウム後には懇親会が開かれ、JGAP認証を受けた農畜産物を使用した料理が振る舞われ、多様な業種の参加者間で交流が進められました。この交流の時間は、多くの情報交換やネットワーキングが行われ、今後の農業の展望についてオープンな議論がなされる場となりました。

持続可能な農業への取り組みが必要

シンポジウム全体を通じてGAPの重要性や、持続可能な農業の実現に向けた道筋が明確化されました。日本GAP協会は、今後もこの方向性をしっかりと踏襲し、持続可能な農業を目指して活動を続けていくことが期待されています。さらに、このような取り組みは国内外において均衡の取れた農業環境を作り出す基盤となるでしょう。

GAPとは

GAPとは「Good Agricultural Practices」の頭文字を取ったものであり、生産者が遵守すべき農業の取り組みを意味します。これに基づくJGAP／ASIAGAPは、持続可能な農業の実現に貢献する認証制度であり、食品安全や環境保全など幅広い視点から農業を支える仕組みです。これにより、日本農業はより一層の発展が期待されることでしょう。