ファミリーマート新たな取り組み「涙目シール」
ファミリーマートは、2025年に向けて消費期限が間近なおむすびや弁当に対し、「涙目シール」を導入します。このシールはただの値下げを表すものではありません。消費者に向けて、感情に訴えかけるメッセージを添え、食材が輸送中に捨てられることの悲しさを表現するデザインとしました。このシールによって、食品ロスの問題に気付いてもらうことを目的としています。
シールのデザインとメッセージ
「涙目シール」には色や形が異なるデザインが用意されています。特に注目すべきは、心を揺さぶるメッセージが添えられている点です。顧客が値下げ商品に目をとめる際、これらの感情的なメッセージは食品ロス削減の意義を想起させる役割を果たします。
例えば、「たすけてください」というメッセージは、無駄にされる食品が持つ感情を表現しています。試験的に行った実証実験では、購入動機にポジティブな影響を与えたとの結果も報告されています。「やさしい目」のキャラクターが消費者の共感を呼び起こし、購入意欲を引き出すことが期待されています。
全国展開のスケジュール
この「涙目シール」の導入は3月11日から東海地方の一部店舗から始まり、徐々に全国に広がる予定です。各店舗での導入時期は在庫の状況によって異なりますが、あらゆる地域に広がることで、年間約3000トンの食品ロスが削減できると見込まれています。
消費期限延長の取り組み
さらに、ファミリーマートは消費期限の延長にも取り組んでいます。製造工程の見直しによって、おむすびや弁当、寿司など全米飯商品(チルド商品を除く)の消費期限を2時間延長することが可能となりました。特に、これにより消費者の販売機会が増えるだけでなく、食品ロスの削減にも貢献しています。
環境への取り組み
本取り組みはファミリーマートの「ファミマecoビジョン2050」の一環として進められています。このビジョンにおいては、温室効果ガスの削減、プラスチック問題、及び食品ロス削減の3つのテーマで活動を行っています。過去数年間で、様々な施策が実施され、食品ロス関連では実績が計画を上回る28.9%の削減を達成しています。
結論
「涙目シール」の導入は、ファミリーマートが未来に向けてますます環境意識を高め、持続可能な社会を実現するために必要な取り組みです。購入する際に、ただの値引き商品ではなく、社会全体に良い影響をもたらす商品であることを実感できる商品選びを手助けする、本取り組みは今後の動向にも注目です。