三条市とリンクアンドモチベーションの新たな連携
新潟県三条市が2025年8月1日(金)、株式会社リンクアンドモチベーションと職員の採用やキャリア形成に関する連携協定を締結しました。この協定によって、三条市は「選びたくなるまち三条」というビジョンを掲げ、職員のエンゲージメント向上に向けた施策を進めていきます。
三条市の現状と課題
三条市は2025年に合併20周年を迎えるにあたり、近年「住みたい田舎ベストランキング」で北陸エリアの総合部門で1位を獲得するなど、注目を集めています。しかし、急速な人口減少は、担い手や財源の確保を一層難しくしています。また、全国的にも採用試験の受験者数が減少し、多くの自治体が人事に関する課題を抱えています。これに対処するため、三条市は2023年度からの取り組みを強化する必要があると考え、連携協定に至ったのです。
連携内容の詳細
この連携によって、三条市は職員の採用戦略やキャリア形成を支援するための施策を強化します。具体的には、三条市の人事制度の見直しや、「三条市人事戦略アドバイザー」として任命された依光宏太氏のアドバイスのもとで各種施策が実施されます。事例としては、採用力強化のためのイベント企画や選考プロセスの設計、内定者フォロー施策の企画、職員の研修施策の見直しなどが挙げられます。
依光氏は地方公務員の現状について、就労観の多様化と市場の変化により職場の魅力が低下していると指摘。今後、自治体に必要な人材が不足する懸念がある中で、三条市が変革に向けての第一歩を踏み出したことは、他の自治体にとっても重要なモデルケースになるでしょう。
リンクアンドモチベーションの支援体制
株式会社リンクアンドモチベーションは、民間企業や自治体に対して包括的な人事支援を行っています。日本全国で4,814名を対象とした調査によれば、エンゲージメントスコアと退職率の相関関係が明らかになり、実行支援の効果が示されています。このようなノウハウを基に、三条市の人材戦略をさらに発展させる役割を担います。
今後、この協定を通じて得た成果を他の自治体にも波及させる努力を続けていくとのことです。地域が抱える課題に真摯に向き合い、地域の魅力をさらに高める取り組みとして、ぜひ注目したいプロジェクトです。
まとめ
三条市とリンクアンドモチベーションの新たな連携は、地域の組織力を高め、持続可能な社会を実現するための重要な一歩です。三条市の取り組みが他の地域にとっての指針となることを期待しています。人事の変革が地域の未来をどう変えるのか、今後の展開に目が離せません。