海を楽しむ子どもたちの笑顔 - 「うみあそラボ」レポート
一般社団法人海と日本プロジェクトin新潟が主催する海体験イベント「うみあそラボ」が、7月26日と27日の2日間にわたり、新潟県内で開催されました。このイベントの目的は、小学生に海を楽しんでもらいながら、海での安全について学ぶこと。いわば、海との触れ合いを通じて、未来の海の担い手を育成する試みです。
開催概要と趣旨
g近年、海水浴に訪れる子どもたちが減少し、海から遠ざかる「海離れ」が問題となっています。それを受け、新潟の海水浴場で海に親しむ機会を提供し、水難事故から子どもを守るために必要な準備や知識を学ぶことが重要です。イベントでは、日本財団が制作した「これでおぼれた。おぼれ100」を利用し、実体験から海の危険性を学ぶプログラムも行われました。
イベントは、上越市居多ヶ浜海岸と新潟市日和山浜の2会場で行われ、それぞれ35名の小学4年生から6年生が参加しました。
上越市の居多ヶ浜海岸 - 安全意識の醸成
イベントの初日、上越市の居多ヶ浜海岸では、海上保安署からの講話が行われました。昨年、この海域で起きた小学生の水難事故の事例を元に、子どもが海で安全に楽しむためには、目だけでなく手の届く範囲にいることが大切であると強調されました。また、子どもの泳力を把握し、ライフジャケットの着用が不可欠であることも繰り返し強調されました。
参加した10名の児童とその保護者、一般客も、講話を通じて海の危険性と安全に対する意識を高めることができました。
体験プログラムの内容
2日目は、熱中症警戒アラートが出た中、25名の子どもたちが参加しました。中には泳げない児童もいましたが、全員がライフジャケットを着用することで安心して様々な体験を楽しむことができました。
プログラムは以下の5つの活動から成り立っていました。
1.
波打ち際あそび
2.
海洋生物観察
3.
ビッグサップ体験
4.
水上オートバイ体験
5.
「おぼれ100」に基づく体験集
それぞれのグループには安全管理スタッフがサポートに付き、特に海洋生物観察では元水族館職員が指導を行い、危険生物についての知識も学びました。スリル満点の活動によって、子どもたちの海に対する興味がさらに深まったようです。
人気の体験と思い出
参加児童にとって一番の人気は、水上オートバイ体験と8人乗りビッグサップ体験でした。水上オートバイで沖合に出た子どもたちは、大海原に飛び込むことで浮力を実感し、その迫力に感動していました。また、ビッグサップで全員で漕ぎ進む楽しさも体験し、向かい風に悪戦苦闘しながらも、声を上げて楽しむ姿が印象的でした。
保護者の感想
保護者からも、イベントに参加したことでの感謝の声が多数寄せられました。「普段は海を避けていたが、今回のイベントで海の楽しさを再認識しました」という声や、「子どもが水上オートバイから飛び込んで楽しめたのが良かった」といった感想が集まりました。
終わりに
海と日本プロジェクトin新潟は、次世代に豊かで美しい海を引き継ぐために、イベントを通じて人々が海に親しみ、学ぶ機会を提供しています。海の素晴らしさを感じつつ、安全に楽しむことができるイベントは、今後も続けていくことでしょう。参加した子どもたちの笑顔と、海への新たな興味が育まれたことが、何よりの成果です。未来の海の楽しさを多くの人に伝え続けるために、私たちも一緒に活動を応援していきたいと思います。