バーチャルアート展「ひきこもりVOICE STATION 2025」
2023年8月1日から、オンラインで「バーチャル!『‟HIKIKOMORI” ANYONE?他人事じゃないかも展』」が公開されます。この展覧会は、厚生労働省の「ひきこもりVOICE STATION 2025」プロジェクトの一環として開催され、全国で推計146万人とも言われるひきこもり当事者や経験者の声が、アートという形で表現されています。
ひきこもりの声を届けるクリエイターの協力
展覧会では、演出家の宮本亞門さんや音楽クリエイターのヒャダインさんなど、さまざまなジャンルのクリエイターが参加し、当事者やその家族の思いを反映した作品を展示しています。たとえば、プログラムには、ドキュメンタリー映像作品や音楽映像、漫画、俳句、現代アートなど多岐にわたる作品がラインアップされており、訪れる人々に新たな気づきを提供します。
展示作品の一例
- - 宮本亞門(演出家)×経験者・家族:ひきこもり人生ドラマ朗読劇(ドキュメンタリー映像作品)
- - ヒャダイン(音楽クリエイター)×経験者:ボカロHプロジェクト「カレンダー/ 七桁ラピ調r」(音楽映像作品)
- - ひうらさとる(漫画家)×当事者:「とまった青春」(漫画作品)
- - 夏井いつき(俳人)×百々新(写真家):「ひきこもごも俳句フォト」
- - 池平徹兵(現代美術家)×当事者20人:「共鳴の宇宙」(現代アート作品)
- - 井澤由花子(画家/アーティスト)×ひきこもり当事者の家族:「VOICE PAINTING:家族の風景」(映像作品)
これらの作品は、実際の展示場での体験をバーチャル空間において味わえるように工夫されています。特に、宮本亞門さんのアバターも登場し、「サイバーAMON」として来場者に向けてメッセージを発信します。「ひきこもりの声に触れ、誤解や偏見をなくしてほしい」との呼びかけながら、参加者との距離を縮める役割を果たします。
継続的な取り組み
また、8月23日には横浜で開催される「ひきこもりVOICE STATION全国キャラバン」にあわせ、宮本さんがファシリテーターとして参加する「人生ドラマワークショップ」も予定されています。こちらでは、ひきこもり体験者やその家族の体験を朗読劇として表現することで、さらなる理解を深めることが目的です。
全国各地でのキャラバンは、新潟市でも10月11日に開催される予定で、参加者は自らの経験をシェアしたり、地域づくりのアイデアを出し合ったりすることができます。
社会的な意義
この取り組みは、ひきこもりというテーマについて一般の理解を深めることが目的で、全国各地での交流を通じて、ひきこもり当事者の生きづらさを少しでも軽減していくことが期待されています。ジャーナリストの池上正樹さんもプロジェクトに関わっており、ひきこもりや社会問題に関する取り組みを行っています。数々の経験者の声に耳を傾け、多様な事情に寄り添った活動が今後も続くことでしょう。
このアート展は、ただの展示ではなく、私たちに多くの気づきと理解を与えてくれる大切な機会です。ぜひバーチャル空間での訪問をお見逃しなく!