日本酒の新たな旅路!
新潟県津南町に本社を置く津南醸造株式会社と東京都のスペースシードホールディングスが、国際的な日本酒ボトリング事業への取り組みを発表しました。このプロジェクトは、スペインとインドネシアにおける日本酒のフィジビリティースタディ(実現可能性調査)を中心に、2025年度から本格的な開発を目指しています。
背景
近年、日本酒の市場は国際的に急成長を遂げていますが、海外市場には様々な課題が存在します。関税や物流コストの高騰、適切な保管環境の不足によって、日本国内での販売価格と比較すると、海外市場での日本酒は高価になってしまうのです。これにより、消費者は高品質な日本酒へのアクセスを阻まれています。
この新プロジェクトは、そうした障壁を打破し、より多くの人々に適正価格で高品質な日本酒を届けることを目的としています。
検証内容
スペースシードホールディングスは、発酵と長寿をテーマにした技術投資を行っており、津南醸造との資本提携により、次世代の酒類産業の新たな可能性を追求してきました。今回のフィジビリティースタディでは、スペインとインドネシアそれぞれの市場において、日本酒ボトリングのための物流体制や現地でのボトリング技術を確立することが求められています。
主な研究事項
- - 品質維持技術の確立:ボトリング時の品質保証や、現地での品質管理体制を確立します。
- - 物流の最適化:長距離の輸送における最適なルートをシミュレーションします。
- - 経済合理性の分析:関税や物流コストを考慮したボトリングプロセスの利益分析を行い、価格競争力を高めるための販売モデルを構築します。
今後の展望
2025年度以降、実証プロジェクトがスタートし、実際の事業展開へと進む予定です。また、海外市場のニーズに合わせた新製品の開発も計画中です。津南醸造とスペースシードは、今までのネットワークを生かし、世界的な日本酒の需要に応えるべく、さらなる挑戦を続けていきます。
企業情報
津南醸造株式会社
津南醸造は、豪雪地帯である新潟県中魚沼郡津南町で、厳選された仕込み水と地域の食材を使い、持続可能で自然と調和した酒造りを行っています。ブランドコンセプト「Brew for Future〜共生する未来を醸造する〜」のもと、2023年より新体制での活動を展開しています。
スペースシードホールディングス株式会社
宇宙系ディープテックベンチャーのスペースシードは、発酵技術や社会課題の解決に取り組む「Fermentation and Longevity Fund」プログラムを運営し、2040年までには宇宙での居住に必要な技術を提供することを目指しています。
日本酒が世界中に広がることで、新たな文化や価値が生まれる未来が楽しみですね。