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津南醸造　鈴木健吾代表が台湾で講演

2025年11月、津南醸造株式会社の代表取締役、鈴木健吾氏が台湾の大手食品企業、統園企業股份有限公司に出向き、日本酒についての講演を行いました。講演のテーマは「日本酒の伝統を生成AIでアップデートするスマート醸造」。この新しいアプローチによって、日本酒の製造プロセスがどのように変わりつつあるのか、そして、それがもたらす未来の可能性について解説されました。

スマート醸造の実例

本講演では、日本酒のテロワールにとって重要な「米・水・微生物・人」という要素を、生成AIを用いてより高品質な醸造へと導く「スマート醸造」の実践例が紹介されました。津南醸造が掲げる「Brew for Future」の理念の下、酒造副産物を活用した循環型の食料システムについても説明され、持続可能な未来に向けた取り組みがいかに重要であるかが強調されました。

ヘルスケア領域への展開

講演の中では、台湾で急成長しているヘルスケア市場における日本酒の可能性にも触れられました。日本酒に含まれている抗酸化成分や血流改善効果を考慮し、新しい商品開発の方向性が示されました。具体的には、ユーグレナ由来の素材を活用した「グリーン日本酒」の研究事例が紹介され、参加者との意見交換を通して未来の共同開発に向けた視野が広がりました。

魚沼コシヒカリを使用したテロワール日本酒

津南醸造が誇る、魚沼産コシヒカリを使用して醸造したテロワール日本酒『郷（GO）GRANDCLASS 魚沼コシヒカリEdition』や、発酵プロセスに微細藻類を取り入れた新たな日本酒は、津南醸造の革新性を象徴しています。これらのプロジェクトは、環境に配慮しつつも美味しい日本酒を創出するための実験として注目されます。

今後の展望

鈴木代表は、台湾における信頼できるパートナー企業との連携を強化し、現地市場に適した新商品の開発を積極的に進める意向を示しています。日本酒や酒粕に含まれる機能性成分を取り入れたヘルスケア製品の展開も視野に入れ、健康に貢献する商品を世界に向けて発信していく戦略が語られました。

さらに、豪雪地帯・津南で培った資源循環型の酒造りモデルを海外市場に広めることで、「伝統×発酵×サステナビリティ」に基づく国際的な価値創造に取り組む決意が示されています。これからの津南醸造の動向から目が離せません。

会社概要

津南醸造株式会社は、新潟県中魚沼郡津南町に位置し、標高2,000m級の山々から湧き出る天然水を仕込み水として使用しています。また、地元産の酒米「五百万石」や「魚沼産コシヒカリ」を用いた酒造りを行っています。ブランドコンセプトには「Brew for Future〜共生する未来を醸造する〜」を掲げ、未来志向の醸造を目指しています。2025年には、「越後流酒造技術選手権大会」で新潟県知事賞（第1位）を受賞するなど、その技術の高さが評価されています。

津南醸造の詳細については公式Webページを訪れてみてください：津南醸造公式サイト

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