第63回日本小児歯科学会大会に見る小児歯科の最前線と未来の展望

第63回日本小児歯科学会大会に参加！

2025年5月29日（木）・30日（金）、新潟市に位置する朱鷺メッセ新潟コンベンションセンターにて、第63回日本小児歯科学会大会が開催されました。このイベントには全国からたくさんの小児歯科医や矯正歯科医が集まり、小児期から成人期にわたる口腔育成についての多角的な議論が行われました。大会のテーマは「生涯の確かな礎を目指して」。

本大会に参加した医療法人社団若林歯科の米崎美桜医師は、日本小児矯正研究会の副理事長も務めており、ポスター発表を通じて最新の研究結果を共有しました。米崎医師の発表演題は「開咬の改善と口腔機能向上におけるBFTの有用性」で、指しゃぶりによって開咬を呈した小児患者への取り組みが中心でした。

発表内容のポイント

米崎医師は、さまざまな機能的介入や矯正治療、そしてバイオファンクショナルセラピー（BFT）による長期的なアプローチを紹介しました。
具体的な手法としては、以下のポイントが挙げられます：

- 口唇閉鎖力の測定：まずは患者の状態を把握するため、唇の閉じる力を測定します。
- 家庭でのリットレメーター訓練：自宅でできる訓練法を提案し、親子での取り組みを促しました。
- 舌機能トレーニング：低位舌や舌突出癖といった問題に対して具体的なトレーニングを導入。
- 上顎歯列の拡大：舌房を確保するために、拡大床を使用しての歯列矯正を行いました。
- 「トレーニングブック」の活用：家庭でのトレーニングをサポートするためのリソースを提供し、保護者にもわかりやすい内容にしました。

これらの取り組みにより、9歳10ヶ月時には、開咬の改善が見られ、前歯の被蓋が安定したとのこと。特に家庭でのトレーニングを継続するためのサポートツールが、保護者の負担を軽減し、子供自身の意欲を高めることに成功したと述べられています。

会場の雰囲気と参加者の様子

第63回大会には多くの小児歯科医と研究者が集まり、活発な情報交換が行われました。ポスター発表に参加した日本小児矯正研究会は合計で9演題を発表し、参加者間の交流が深まりました。発表者への質疑応答やディスカッションが行われ、各専門分野の視点から新しい知見を得る貴重な機会となりました。

若林歯科の小児矯正への取り組み

若林歯科ではお子様の成長を考慮した矯正治療を行っています。歯並びや口元に関するお悩みがありましたら、初診カウンセリングを是非ご利用ください。診療内容や治療にかかる費用、期間についても丁寧に説明いたします。また、来院不要のLINE相談も行っていますので、お気軽にお声かけください（豊田市近隣住民向けのサービスです）。