新潟県のシニア世代が挑む新たなeスポーツのかたち

新潟県では、一般財団法人新潟県老人クラブ連合会が中心となって、シニア世代向けの「ゲーム」ではないeスポーツのモデル事業が進行中です。この取り組みは、シニア層の身体能力向上や世代間のコミュニケーションを促進することを目指しており、特に健康づくりを重視しています。

シニアeスポーツの活動内容

このモデル事業では、Nintendo Switchを使ったNintendo Sportsのボウリングなど、手軽に楽しめるアクティビティを導入しています。シニアクラブの活動としては、体を動かしながら楽しめるゲームを通じて、年齢に関係なく参加できる環境を整えています。

新潟県老人クラブ連合会は、昭和38年に設立され、現在では12,000名以上の会員を抱えています。健康寿命の延伸や介護予防を目的として、地域に根ざした活動を展開し、高齢者が生きがいを持てる社会作りを目指しています。

多世代交流の促進

新潟県のシニアeスポーツ事業がユニークなのは、シニア世代と孫世代が一緒に楽しめる点です。シニア層が身近に若い世代とコミュニケーションをしながら、ゲームを通じて新しい友人関係を築けることが大きな魅力です。また、チームで戦術を考えることで、思考能力やコミュニケーション能力も自然と身についていくでしょう。

【活動内容】

- シニア層の健康促進
- コミュニケーション能力の向上
- 親子・祖父母世代との交流の場を提供
- 地域における公共施設の活性化

大会出場を目指す

新潟県老人クラブ連合会は、シニアeスポーツ大会への参加も計画しています。特に注目されているのは、大阪関西万博にて開催される「GeeSports大会」です。チーム編成での戦闘機や戦車の操作を通じて、3人の連携を強化する形式で、チーム力を試すイベントです。

7月17日には加茂市で体験会が実施され、シニア層向けに開発された操作が簡単なコントローラーを使い、参加者それぞれが実際にプレイする機会が設けられました。このレクチャーを通じて、シニア世代の方々はゲームを楽しみながら、チームワークや戦略を考えることに取り組みました。

期待される効果

新潟県老人クラブ連合会の事務局長、田巻香苗氏は、この取り組みに期待を寄せています。「高齢者が積極的にスポーツを通じて関わることにより、地域の認知症予防やフレイル予防に寄与できることを嬉しく思います」とコメントされています。また、笑顔あふれる地域作りがeスポーツによって促進されることも目標です。

まとめ

新潟県のシニアeスポーツモデル事業は、身体能力向上だけでなく、世代間の交流を深める取り組みでもあります。地域に住む高齢者が再び活躍できる場を提供し、新たなコミュニティ形成を図るこのプロジェクトは、全国的にも注目される事例となるでしょう。新潟の未来を見据えたこの活動に、ぜひ注目していきたいと思います。