亀田製菓が新潟の農業を支える合同会社を設立
新潟県新潟市を本拠とする亀田製菓株式会社は、地域農業との連携を深めるために、地元の米農家と共同出資し、2025年2月5日に合同会社ナイスライスファームを設立します。この新しい会社は持続可能な稲作を目指すとともに、地域経済の活性化や米の消費量拡大に寄与することを計画しています。
経営ビジョンの背景
亀田製菓は近年、中長期的な成長戦略を策定し、お米の可能性を最大限引き出すことをビジョンに掲げています。特に、稲作は日本において重要な産業でありながら、農業従事者の高齢化や後継者不足が深刻な問題として懸念されています。このような現状に対応するため、地元農家とのコラボレーションによって、持続可能な米作りの実現を図ります。
合同会社ナイスライスファームの設立理由
日本国内では、2040年を見据えた「米穀流通2040ビジョン」が発表されており、国内の米需要が生産量を上回る可能性が危惧されています。この問題を解決するために、地元新潟での持続可能な稲作を実現し、また地域農業の課題を解決するためにナイスライスファームが設立されることとなりました。
設立初年度には、約28ヘクタールの田んぼでの米栽培を計画しており、地元農家の知見を活かした取り組みを進めることで、農業の発展を目指します。将来的には、気候に適応した品種の開発や、環境に配慮した農法の導入も視野に入れており、もっと多様な可能性を模索しています。
地域との連携を図る
合同会社ナイスライスファームは、地元のJA新潟かがやきアグリセンターや自治体とも連携し、地域全体の農業振興を目指しています。亀田製菓は、生産する米が「安全でおいしい新潟県産米」となるよう努めていきます。さらに、合同会社ナイスライスファームの設立を通じて新潟米の魅力を全国に広め、需要の拡大へとつなげる計画です。
阿賀野市の特徴
ナイスライスファームの本拠地である阿賀野市は、新潟平野の中心に位置し、自然豊かな環境に恵まれた地域です。阿賀野川が流れ、稲作が盛んに行われているこの土地は、美しい瓢湖をもち、白鳥の飛来地としても知られています。このような美しい土地で育てられた米は、ブランド商品の開発にも寄与することでしょう。
農業を支える亀田製菓
合同会社ナイスライスファームの代表者である斉藤毅氏は、農業の現状を踏まえた上で、「地域とともに歩んできた企業」としての亀田製菓との連携が農業を支える鍵であると語っています。地域の農地を活かし、安全で安心なお米を生産するために、これからも努力していく姿勢を示しています。
結論
新潟の地で設立された合同会社ナイスライスファームは、地域農業の新たな展開を迎え、持続可能な稲作に向けた重要な一歩を踏み出しました。亀田製菓と地元農家が手を組み、地域の農業をより良い方向へと導いていくことが期待されます。このプロジェクトから生まれる新潟の米の未来に、ご注目ください。