子ども食堂の未来を支える新潟の取り組み
2023年度、東京都渋谷区に本拠地を持つ「認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ」が、休眠預金等活用法改正後に初めての活動支援団体として選定されました。これにより、新潟県妙高市を含む5地域での「こども食堂」を支援する「地域ネットワーク団体」の活動が強化されることになりました。
こども食堂の重要性
現在、日本全国には約10,867のこども食堂が存在し、その数は公立中学校の数を上回っています。この急激な増加は、少子高齢化社会において地域のコミュニティ活性化や、虐待防止、貧困問題、高齢者の健康サポートなど、多くの社会課題に対する解決策として注目されています。
一方で、こども食堂同士の連携や情報共有が不足している現状も浮かび上がってきました。様々な地域で活動しているこども食堂が直接的な支援を受けられないケースが目立ち、今後の持続可能な運営に課題が残ります。
取り組みの概要
「むすびえ」が行うこの事業は、各地域の「地域ネットワーク団体」を強化し、こども食堂の持続的な運営を支えるためのものです。地域の資源や人材、寄付を効果的に循環させる仕組みを構築することで、どの子どもたちも取りこぼすことのない社会を実現することが目標です。
本事業の具体的な内容は以下のようです:
- - 各地域でのこども食堂運営者同士のつながりを作る
- - 活動支援のための情報やリソースの共有
- - 中間支援組織としての基盤強化を支援する
特に「地域ネットワーク団体」は、地域ごとに異なる課題やニーズに応じた支援が求められています。岡山県の例では、こども食堂ネットワークの基盤を強化するための活動が実施され、各地での情報交換やリソースの提供が期待されています。
採択された団体
今回、「むすびえ」が支援対象とする団体は以下の5つです:
1.
特定非営利活動法人あいあう(新潟県妙高市)
- 「妙高市の子ども支援団体ネットワークの発足」
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2.
ひのみんなの食堂ネットワーク(滋賀県蒲生郡日野町)
- こども食堂ネットワーク基盤強化プログラム
3.
観音寺市子ども食堂ネットワーク(香川県観音寺市)
- 学びあいプラットフォーム構築事業
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4.
こどもまんなか居場所ネットワーク(沖縄県沖縄市)
- 居場所作りを目指したネットワーク
5.
やちよ子どもネットワーク(千葉県八千代市)
- 地域資源の共有・循環促進事業
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この5団体はそれぞれが地域に密着し、異なるアプローチでこども食堂を支える活動を行います。地域ごとの特性に応じた支援が可能になることで、より一層の発展が期待できるでしょう。
未来への展望
この取り組みを通じて、こども食堂の持続的な発展が実現されれば、地域社会全体の活性化にもつながります。活動支援団体としての「むすびえ」は、今後も全国のこども食堂のネットワーク強化を目指し、多くの人々が参加できる「学びあいプラットフォーム」の構築に努めていくことで、広がる活動の輪を作り出すことに寄与していきます。
どの地域のこども食堂も地域住民にとっての重要な居場所となり、さらに多様な人々の交流を生む場として機能し続けることが期待されています。ぜひ、この動きに注目し、あなたの地域でも支援の輪を広げていきましょう。